俺たちの戦いはこれからだ!

週刊少年ジャンプの打ち切り漫画レビューブログ

【打ち切り漫画レビュー】四ッ谷先輩の怪談。

f:id:jump0707tan:20180509200534j:plain

 

こんにちは、takaです。

 

今回は2010年13号より連載が開始され、2010年31号で連載終了となった「詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談」のレビューをしたいと思います。

中学校を舞台としたロジカルホラー漫画でした。

やはり”怪談”となると、どうしても”手がない””足がない”といった恐怖表現の方法を用いることと思いますが、さっそく1話目からそのような話を描いたところ、障がい者団体からクレームが入ったようで編集長が謝罪をするという最悪のスタートとなってしまいました。

f:id:jump0707tan:20180510000625j:plain

 もちろんわざと描いたわけではないのでしょうが、漫画の表現方法は本当に難しいものです。

これにより単行本に収録された1話目の内容に若干変更が見られました。

 

四ッ谷先輩に会う方法・・・それは”お供えバナシ”

 

中学二年生の中島 真(なかじま まこと)

真には弥生ヒナノという親友がいたのだが、数日前から行方不明になってしまっていた。

 

ちょうどその頃、街では連続女児誘拐殺人事件が発生しており、ヒナノの行方不明と関係があるのではないかと不安な気持ちは増すばかり。

そして学校ではこんな怪奇話が生徒の間で囁かれていた

f:id:jump0707tan:20180509235604j:plain

「人間を襲う、ミカちゃん人形」

 

「もしかしたらヒナノはミカちゃん人形に襲われたのではないか?」

そんな中、真は友達から”四ッ谷先輩”という人物の話を聞いた。

なにやら”四ッ谷先輩”は怪奇話を解決してくれるらしいが、その存在自体も都市伝説のようなものであった。

幽霊だとか妖怪だとか恋のキューピッドだとかあやふやな噂だらけの”幻の生徒”

果たして、”四ッ谷先輩”は本当に存在するのか・・・ヒナノは無事なのか・・・。

 

 

 最初は「ぬ~べ~」みたいなものだとばかり思っていました。

 四ッ谷先輩は”怪奇を食う”とか言われていたので、鬼の手の代わりに食べることで幽霊を封印するのかなとか。

 

事件が起こりまくる学校

 

コナン君などでもよく言われる「なぜ主人公の周りで事件が起こるのか」という疑問。

この漫画でも、学校を舞台に数々の事件が起こります。

最初はやはり「なぜ・・・」と疑問に思ってしょうがなかったのですが、それに関する解答が面白い形で提示され、とても新鮮で面白かったです。

「なぜ事件が立て続けに学校で起るのか」

それは”学校のトップである校長がすでに頭がおかしい”から。

f:id:jump0707tan:20180510004814p:plain

だから、その下にいる人達も頭がおかしい、結果的に事件が起こる・・・。

むしろ、校長が「事件を起こしそうな危ない連中」だけを教員として雇っていたのかもしれない、生徒として入学させていたのかもしれない。

そう考えると「そりゃ立て続けに事件が起こるよな・・」と、学校で事件が立て続けに起こることに納得してしまいました。

 

 

なぜ打ち切りになったのか

 

”四ッ谷先輩”が・・・。

 

四ッ谷先輩がカッコ悪い、とにかくカッコ悪すぎる。

 

靴下の中にズボンを入れる、便所サンダルという奇妙な姿をみて「うわ、カッコ悪い」と思ってしまいそれ以降、ずっと”カッコ悪い”という印象しかありませんでした。

果たして、四ッ谷先輩というキャラを読者にどういう風に見て欲しかったのでしょうか。

不思議?変人?不気味?・・・序盤にして主人公の見かたがよくわからなかったのも、もしかしたら好きになれなかったポイントかもしれません。

”四ッ谷先輩自体も都市伝説で、奇妙な存在”という設定上、わざとこのような奇抜な感じにしたのはわかりますが、やっぱり少年誌の主人公は「カッコいい!」「憧れる!」と思わせるような、主人公がよかったかなと思いました。

しかし、もう自分が子供のころのジャンプと今では読者層が違うので「主人公はカッコよければいい」とは、一概には言えないのかもしれませんね。

だからこそ何がウケるかわからない、もしや今のほうが”主人公の作り方”が難しいのかもしれません。

 

”怖さ”が”実際に起きていない”というところ

 

ホラー漫画といえば、実際に幽霊だったり妖怪だったりが出てくるイメージがありますが、この作品には実際に幽霊が出てくることもなければ”怪異”というものは起きていません。

f:id:jump0707tan:20180509235713j:plain

そういう意味でこの漫画は”ロジカル”ホラーです。

何か怪奇な事件が起きる→”四ッ谷先輩”がその怪異を演出する→そこから犯人を特定する、という話の流れですべて進んでいきます。

”幽霊や妖怪の仕業ではなく人間の仕業で実際に怪異はない”つまりこの漫画のホラー部分はすべて作っている”怖さ”なのです。

読んでいるとそのことがすぐにわかってくるので、どうしても冷静に見てしまい、怖さが薄まってしまっているように感じました。

その分、絵という視覚でこちらに”恐怖心”を煽ってきましたが、それでもやはり”ネタがある”とわかっているだけに・・・うーん。

最初からこの”作られた怖さ”というスタンスでの話作りなので、もしかしたらこれを批判することは間違っているのかもしれませんが、この漫画に”怖さ”という面白さはなかったように感じました。

最後になんとなく怪異をにおわせても良かったのかな思いますが、それだと完全なホラーになってしまうし、難しいところです。

 

 

 

最初にクレームが入ったときに「終わった」と思っていたのですが、そのあとはチェックも厳しい中ですごく頑張っていました。

最初は読みづらい!と思っていたコマ割りも、よくよく見返すと、わざとデザインチックにして読者の恐怖を煽っていたのでしょうか。

そんなコマ割りだったり、セリフ回しだったり、怖さを惹き立てる工夫として、なんだかんだで効果的になっていますし、登場人物はみんな頭おかしくて面白かったし、”打ち切り漫画”と言われる中でも頭ひとつ、ふたつ飛びぬけていたと思います。