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週刊少年ジャンプの打ち切り漫画レビューブログ

【打ち切り漫画レビュー】バディストライク

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こんにちは、takaです。

 

今回は2015年51号より連載が始まり、2016年10号で終了となった「バディストライク」のレビューしたいと思います。
”バッテリーを組んだピッチャーは、最高の球を投げられるかわりに魂をとられて死ぬ”

という始まりはとても惹きが良く、ジャンプ待望の野球漫画ということもあってか、期待はされていたのですが残念ながら試合シーンが描かれないまま終了となってしまいました。 

 

 

 

ピッチャーはノーコン、キャッチャーは死神!?

 

主人公・荒狼亮(あらかみ りょう)は140㎞のボールが投げれる中学生ピッチャー。

しかし、彼はボールがまったくストライクに入らないというノーコンでした。

そんなこともあり相手チームや同級生で野球強豪高校への推薦が決まっている北方進之助(きたかた しんのすけ)からは馬鹿にされる始末。

そんなあるとき、荒狼亮の前に

そのキャッチャーとバッテリーを組んだピッチャーは最高の力を得る。
でも、気を付けないといけない。
そいつが求めるのはピッチャーの”魂”だ

と、噂される死神キャッチャー・安導 要(あどう かなめ)が現われるのでした。

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安導要は本当に死神なのか

 

序盤の不気味な登場シーンや手にあるドクロのアザなど、本当に死神なんじゃないかと思わせるような演出は良かったです。

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どういう風にピッチャーの魂を取っていくのか、どのような力を与えるのか、今後を期待させ非常に楽しみだったのですが安導が”死神”と呼ばれる理由は別のものだったのです。

その”死神と思わせる演出”が良かっただけに、理由がわかると余計「ああ、そういう死神か」とガッカリしてしまった感は否めませんでした。

 

打ち切りあるある「あれからいろんなことがありました」

 

最終回で「あれからいろんなことがありました」と急に場面は甲子園に飛びます。

打ち切り漫画で、どうにか最終回でまとめに入るためよく用いられる方法ではありますが、やっぱり実際に目にすると「おお」と少し嬉しくなるのが不思議です。

他にも最終回は作者のヤケクソっぷりが発揮されていて、逆にすごく面白くなっているので見どころと言ってもいいでしょう。

 

なぜ打ち切りになったのか

 

試合のシーンがなく、どんどんシリアスになっていく展開・・・
そして急に安導要の過去の話になったので怪しいとは思っていましたが・・・。

 

死神と呼ばれていた理由が・・・

 

おそらく、これが詳しく描かれているときにはもう打ち切りが決定していたと思うので、直接的な原因とは思いませんが、安導要が”死神”と呼ばれている理由は本当にバッテリーを組んだピッチャーの魂を取っているから”死神”と呼ばれているのではなく、そこにはとてつもなく重い理由があったということが判明する話があります。

その話がとにかく重い。

確かに、その”呼ばれていた理由”を乗り越えたときの”パッと明るくなった空”、そして”安導要の表情”はグッとくるものがあったのですが、本当に安導要が死神であることの面白さを期待していた読者には、肩透かしという感じがあったかもしれません。

 

 

部活系スポーツ漫画の難しさ

 

部活系のスポーツをテーマにすると、どうしても出てくるのがレギュラーを掴み取るための”先輩の壁”や、各メンバーのキャラ立て、そして絆を一段と深める重要イベント”メンバーとの確執”など、チームを一丸とするためにまずやっておかなければいけないようなイベント事が多いように思えます

それをおざなりにドンドン話を進めてしまうと内容が薄っぺらくなってしまう、でも盛り上がる試合シーンやライバル登場などを早期にやっておかないと、読者には飽きられてくる・・・そこのバランスを上手く取りながら序盤の数話でストーリーを進めていくのは相当難しいのではないでしょうか。

長期連載に結び付けられるかどうかは、”序盤の魅せ方”がスポーツ漫画の重要な鍵になっている気がするんですよね。

今回のバディストライクもまさにそれが上手くいっていなくて、荒狼亮と安導要が信頼関係を築くまでに時間がかかりすぎたのかもしれません。

タイトルに”バディ”(相棒)と入れている以上「二人が信頼関係を徐々に築き上げていくところを丁寧に描きたかった」という思いもわかります。

信頼関係を築き上げている間に何か盛り上がるような要素があれば、また違ったのかもしれませんが・・・。

そう考えていくと、本当にスポーツ漫画は難しいなあと読んでいて感じました。

 

 結局、何がやりたかったのか

 

結局、この作品を通じて何が言いたかったのか、野球を描きたかったのか、人間ドラマを描きたかったのか何をやりたかったのか、最後までボヤボヤしていてわかりませんでした。

野球はピッチャーだけでもないし、キャッチャーだけでもない、ましてやピッチャーとキャッチャーだけのものでもない・・ナイン全員でやるものだ!ということを最終的に伝えたかっただけなのでしょうか?でも、本当にわざわざそんなことを言いたかったのかなあと疑問に思います。

もし本当にそうだとしたら、他のナインとの関係性が描いていないので、「野球は全員でやるものだ!」ということが、すごく軽いものになってしまっていてその言葉の重要性、重さが伝わってきません。

最終話で「なあ、要、あのさ・・・」「リョウ、それを言うのは全員で最強になってからな」というシーンがあります。

もしかしたら、すべてが詰まっていたのではと思うのですが、そこを結局ボヤかして終わってしまいます。

なぜ最後にそこをボヤかしたのか・・・・「もう言わなくても、みんなはわかっているよね?」という作者からのメッセージでしょうか、いいえ、全然わかりません。

 

 

 

読み返すと批判的なことばかり書いてしまいましたが、荒狼亮と安導要が信頼しあうまでの人間ドラマと思って読めばなかなか面白く読めると思います。

こちらはジャンプの漫画ということもあり、少しばかり”死神設定”に期待をしすぎたのかもしれません。

てっきり能力野球漫画のようになるとばっかり・・・。

久しぶりに見たヤケクソの最終回はオススメなので、一度、手に取ってみてはいかがでしょうか。